僕の家族①


3階を見上げた。黄色い光がありました。クルマをアパートの駐車場に入れた。今まで見知らぬクルマが置いてある。HONDAのRVでした。白くて。真新しい。買ったばかりのようでした。里菜が居ると思うと。喜んだ。だって。群馬県藤岡市から埼玉県川越市まで。時速100キロで1時間半余り走ってきたばかりでした。その日はもう暗かった。風も強く。冬の寒さが厳しそう。こんなところに5年間も娘を置いてきぼりにしてしまったことを後悔した。もっと早く居場所を見つけて連れ帰えればよかった。また。ひとり暮らしをさせなければよかった。自責の念に苛まされた。里菜!!パパだよ!とこころの中で叫んだ。それでも。彼が部屋に来てくれたからまだ救われた。里菜が好きで来てくれただけでも嬉し