お正月から⑬


僕の知っている娘は。まだ。2歳か3歳なのに。いつのまにか25歳になり。社会の辛さを真正面から受けてる。そんな現場ではなくても良いのに。それもこれも僕の責任である。悪いことしてしまった。何にも助言も出来ず。あー行ってきなさい!と許した。

しかしながら
娘が嬉しげでした。だから安心した。娘の声が弾んでいた。部屋が明るいから。外から見たら。幸福感がありました。ドアの外から中を覗くと。子どもの頃の娘がいた。

娘は辛い時は。声のトーンが下がる。じっと辛さに耐えていた。でも泣き言も言わない。でも少しでも明るくなると。急に嬉しげにはしゃぐ。今日は子ども時代のようにはしゃいでいた。まるで幼稚園児。Dr.スランプアラレちゃんの雰囲気を出していた。だってアパートの部屋の中に男性が来てくれたのだから。それは嬉しいだろう。僕の娘が好きで来たのだから。

それはそうだろう。僕の知っている娘は。まだ幼稚園児の時だから。部屋はカーテンの反射で黄色くなっていた。室内は綺麗。靴も綺麗。彼の靴もある。外には新車の白いHONDAのRVが置いてある。あのクルマは300万円はする。僕はなんでも楽しければ良い!!そう思った。娘が嬉しげで良かった。それが何よりも嬉しい。娘が部屋にたった一人ならば悲し過ぎて。悲しげならば。そしたら家に連れ帰るつもりだった。でも嬉しげなので。ホットした。娘は急に老けた。まだ25歳なのに。老人福祉介護施設で働くと。やっぱりたいへんなのだろう!たとえば。身体付きとか。ちょっとだけ骨っぽくなっていた。でも今日はそんなことはない。相手と歳が離れていても気にしてない。だから良かった。

僕の脳みその中には。まだ娘は2歳ぐらい。そのイメージがある。ご飯を食べているのは。食卓に準備した子ども用の椅子。その上に乗っかって。ご飯を食べていた。テレビ漫画が大好きで。ポケモンばかり観ていた。楽しいことが好きなので。温泉に泊まりに行くと大喜びした。だからそんな喜びがずっと続いてくれることが父親の願いだ。寂しくて寂しくてアパートで泣いているのでないから。ホットとした。アパートは大きい部屋だから。周りの住民も新婚さんや家庭持ちが多い。そんなアパートでひとりぼっちならば可哀想だと思う。それが彼が一緒にいてくれて。親としてはホットとしている。